『パンツを脱ぐ勇気』概要
世界のエリートが集まるハーバードMBAにフツーの日本人が紛れ込んだ。彼が夏休みに挑戦したのは、ジャンクフードの全米調理選手権。料理素人の著者は、自分の思いをぶつけて、この大会に挑戦する。武器は情熱だけ。無謀な闘いに挑んだ著者が得たものは、日本人が持つ熱き情熱の力だった。
引用元:ダイヤモンド社、https://www.diamond.co.jp/book/9784478016237.html
『パンツを脱ぐ勇気』感想
タイトルに興味をそそられて読んでみた。副題の『世界一“熱い”ハーバードMBA留学記』も気になった。
本作はMBA在学中に、バッファローウィングというジャンクフードに魅せられ、おいしいと有名なバッファローウィングのお店を巡り、研究を重ねて、その選手権に出るために奔走する話。MBAについての話は本当に一部で、予想とは違ったが、それなりに楽しく読めた。
冒頭で、MBAの哲学は簡潔にいうと「ぐちゃぐちゃ言ってないで、リスクを取って、何かにチャレンジしなさい(p. 30)」と紹介されていた。この一文に出会っただけでも、この本を手に取った価値があるなと思った。大人になってまだ少しだが、学生のころと比べると、リスクを取ってチャレンジする機会はとんと減ってしまった。チャレンジするためにリスクを取る勇気も持ちつづけていたいと思わせてくれた。
本書を読んでいると、いくつかクスッと笑える箇所がある。例えば著者が20歳にアメリカ留学をした際のこと。「食堂で、(中略)おばさんが笑顔で給仕してくれるアメリカのホットケーキ。そこには景気よくお玉二杯分くらいのシロップがかけられていた(p. 55)」。「お玉二杯分」のシロップがかかったホットケーキなんて、見たことない。アメリカでは本当なんだろうなと、見たこともないその光景を想像して、楽しくなった。
さて本題。この本で初めて知ったことのひとつに「バッファローウィング」がある。バッファローウィングとは、鶏肉の手羽を素揚げにして、カイエンペッパーなどで作った絡みの強いソースをまぶしたアメリカ料理。ニューヨークのバッファローが発祥とされているため、バッファローウィングと呼ばれている。動物のバッファローは全く関係ない。
著者はバッファローウィングの選手権に出るべく、その発祥とされるお店や、他有名なお店を巡り、研究を重ねた。その描写が食欲をそそり、どうしても食べたくなった。本にある説明とインターネット上の情報を参考に、自分で作ってみた。レシピを調べると、ソースには「Frank’s RedHot(フランクス・レッドホット)」を使うのが最もオーセンティックらしいが、簡単には手に入らなさそうなので、代わりにタバスコを使った。どのレシピを参考にしたか忘れてしまったので、分量は置いておいて、材料だけを記載する。
「たっぷりのバター、タバスコ、ケチャップ、酢、はちみつ」
見たことのない組み合わせで、ちょっと恐ろしくなった。本当においしい食べものができるのか? テレビやSNSで見るアメリカのジャンクフードと言えば、「肉やチーズなどの脂質があれば何でもOK!」みたいなものばかりで、おいしそうとは到底思えないので、いざ作ってみてもギトギトベタベタのソースが絡まっただけの、ハイカロリーフードが完成するだけでは?と思った。まあ良い。作ると決めたんだから、作る。
そうしてできあがったお手製バッファローウィングを食べてみると、なんとまあおいしいこと! たしかにジャンクなのは間違いない。だが、油ギトギトなだけではない。バターの風味とタバスコの刺激がうまいこと絡まって、酢も入っているからか多少オイリーさが緩和されている気もする。向こうではスポーツ観戦に定番の食べものらしい。定番になるのも、うなずけるほどの美味しさと中毒性。

作ってみたバッファローウィング