フィルムカメラOLYMPUS「TRIP35」を手に取ったのは、数年前。親族から譲り受けました。もらうちょうど2年ほど前にCanonのコンデジ「PowerShot G7 X Mark II」を使いはじめたこともあり、カメラの楽しさに気づいていました。フィルムカメラは使ったことないけれど、せっかくなのでフィルムを買って撮りはじめてみました。
すると、撮影した写真にはiPhoneやコンデジでは出せない味があって、さらには現像するまで出来が分からないというドキドキ感も相まって、たまに使っています。最近はフィルムも高い( 36枚どりで2,000円超え)なので、「この場所では撮りたい!」というときに限定しています。
フィルムカメラでは、いったいどういう写真が撮れるのか。気になる方の参考になれば嬉しいです。
江ノ島
江ノ島は、ぼーっとするのも写真を撮るのも好きな場所。Canon「PowerShot G7 X Mark II」でもいくつか撮影して、別の記事で作例を残しています。コンデジと比較しても、面白いと思います。
参考:Canon「PowerShot G7 X Mark II」の作例紹介
鶴岡八幡宮の敷地内にある池で。
画質は荒いはずなのに、砂の質感や波の感じがきちんと写し出されています。
もしかしたら失敗写真かもしれないけど…。片方が見切れた太陽と、筆で勢いよく書いたように躍動感のある雲のコンビネーションが好きです。
堂々と空を舞う、トンビかタカか。この日、鎌倉駅のパン屋でおいしそうなパンをいくつか買って、海辺で味わおうと思っていました。いざ食べ始めると、なんだか不穏な空気が。真上を見ると、この大きな鳥が旋回するように飛んでいました。だんだんパンを狙うように地面に近づいてきたので、怖くなってパンをしまい、とっとと退散。理想と現実は違いますね。
桜
桜を撮るのも好きです。桜の季節には、用事がなくてもひとりカメラを持って、トコトコ歩きにでかけます。上の2枚は上野公園で、下の画像は隅田川沿いの橋を降りたところで撮りました。
提灯
桜の季節の上野公園に飾ってあった提灯。私のフィルムカメラは、暗い場所での撮影は苦手なのですが、提灯の明るさが勝ち、綺麗に撮れました。
浅草・三社祭
年に1度、5月に行われる三社祭。この週末は、浅草周辺でお神輿がまわり、とても活気にあふれます。浅草寺の境内にも出店がたくさん並び、国内外から観光にくる人々や、神輿の担ぎ手たちで大賑わい。
フィルムカメラは比較的穏やかな雰囲気にするのが得意なのに、このように活気がある場面では、しっかりと熱気ある感じが伝わってくるのが、すごいなと思います。味がある。
なんてことない風景から
住宅街にたたずむ赤いポスト。
酒屋の壁際にある、ビールを入れるいくつかの箱。
銀座、丸源ビル。雨の日、タクシーが過ぎて行く様子に刹那を感じる。
有楽町のビックカメラ近くだったと記憶している、ガチャガチャ。
恵比寿駅周辺にて。
代々木八幡駅の近く、東京都渋谷区富ヶ谷にあったBar KOBA。淡いピンクの壁と、飛び出た小さな看板がかわいいなと思って、シャッターを切った記憶がある。もう閉店してしまっているんですね…。
新橋の路地。新橋って、こういう雑多な雰囲気の路地が多くて、好きなんですよね。いや、好きなのは仲の良い友だちや恋人といるとき限定。ひとりだと騒々しいし汚いし、あまり好きではない。一緒にいる人によって、気分が変わる面白い場所。
さいごに
フィルム自体も現像代も高いので、スマホで簡単に撮影できて見返せる時代には合っていないと思う。それでも一度使うと、デジタルには出せない色味や質感、雰囲気に惹かれて、気づくと2本目、3本目とフィルムを買ってしまいます。
撮影してすぐに見ることができないというのも一見デメリットに思えますが、撮影して「どんな仕上がりになっているのかな」と想像するのは楽しい時間。撮影から1〜2ヶ月後に出来を見て、「思ったよりも良いじゃん!」というときも、「良く撮れていると思ったんだけどな…」と残念に感じるときもあります。
どちらも良いと思うんですよね。フィルムだからこそ、さまざまなことに思いを馳せられる気がしています。