村上春樹の紀行文集『ラオスにいったい何があるというんですか?』

『ラオスにいったい何があるというんですか?』概要

『ラオスにいったい何があるというんですか?』は、作家・村上春樹によるエッセイ。ラオスというあまり知られていない国について何があるのか、自分の目で確かめたいという好奇心から訪問する。彼は旅行中に多くの人々と出会い、異文化や独特の風景、歴史的な場所に触れながら、ラオスの魅力を発見していく。

特別な観光スポットを探すのではなく、日常生活の中にある小さな出来事や地元の人々の暮らしに注目し、その奥深さを楽しむ姿勢が印象的。また村上特有の軽妙な文体で、旅の途中に起こるユーモラスなエピソードも交え、読者にラオスの独特な雰囲気を伝えている。全体を通して、知られざる国に対する冒険心と、異文化への興味が描かれた作品。

『ラオスにいったい何があるというんですか?』感想

アイスランドやアメリカ、フィンランドや、タイトルにもあるラオスなど、世界各国を訪れた村上春樹による紀行文集。写真を交えて紹介されているため、現地の風景や雰囲気をイメージしやすく、視覚的にも楽しめます。

ところどころで事実に即した小話も書かれています。紀行文集といっても、ただ感想だけになっておらず、事実を書いたり客観的に紹介しているから読みやすく、スッと理解できるのかな思いました。読んでいると、自分もまるで旅をしている気持ちになれます。

旅が好きとか、エッセイ・旅を振り返る話が好きという人は好きだと思います。また、村上春樹の小説を読みたいけれど少し難しくて手に取りづらいという人にも本作か、同作者の『使いみちのない風景』を読んでほしい。どちらもエッセイなので読みやすく、難しいことが書かれていない、おすすめの一冊です。