米アリゾナ舞台、少女の切ない物語『グッバイ、ケイティ』

『グッバイ、ケイティ(原題:Katie says goodbye)』は2016年のアメリカ・フランス合作のドラマ映画。監督・脚本はウェイン・ロバーツ。

『グッバイ、ケイティ』あらすじ

主人公のケイティは17歳のウェイトレスで、アリゾナ州の過疎地で母トレイシーとともに暮らしている。トレイシーは無職でアルコールや情緒不安定な要素を抱えており、ケイティはダイナーでウエイトレスとして働きながら、2人の生計を支えていた。

新しい生活をサンフランシスコで始めることを夢見ながら、その資金を貯めようとする。ウェイトレスの収入だけでは不足するため、町の男たちに体を売っていた。

やがて地元のガレージで新しく働き出したブルーノと恋に落ちるが、ケイティの過去や周囲の誤解などが彼女の生活に暗い影を落とす。友情と思いやりを示す人々もいるものの、ケイティは社会の偏見や性差、貧困といった重い現実と向き合うことを余儀なくされる。

『グッバイ、ケイティ』感想

あまりにも切ない映画。タイトル『グッバイ、ケイティ』と表紙から、新しい明るい生活へ向かっていくような映画かと思ったら、全く違った。

それまで町にいる何人もの男に体を売っていたケイティがブルーノと恋に落ち、体を売るのをやめたとき、本気で恋をして愛に近づいていたんだろうなと思った。そしてとても幸せだったんだろうとも。自宅でブルーノと母と一緒に3人でいて、ケイティがブルーノに「今、幸せ?」と聞いてブルーノが「幸せだ」と答えたシーンが、心に残っている。

最後、ケイティは自分に嫌がらせをした人たちをバラせば良いのに。最後にはそうすれば良かったのに。と思った。