『レクイエム・フォー・ドリーム』あらすじ
ダーレン・アロノフスキー監督による2000年の映画で、夢や欲望、そしてそれらが崩壊していく過程を描いた衝撃的なストーリー。4人の主人公がそれぞれ夢や理想を抱きながら、麻薬や執着に溺れていく様子が描かれる。
主人公のハリーは、ガールフレンドのマリオンと共にドラッグを売って金を稼ぎ、夢を実現しようとしている。ハリーの母であるサラは、テレビ出演の夢に取り憑かれ、痩せるために過剰なダイエット薬を摂取しはじめる。また、ハリーの友人タイロンも、一攫千金を狙って麻薬の世界に深く関わるようになる。
物語が進むにつれ、彼らはそれぞれの欲望や薬物依存によって次第に人生が崩壊し、心身共に破滅していく。ドラッグに溺れ破滅していく様が、見事なカメラワークと展開、映像で表現される。1996年のイギリス映画『トレインスポッティング』を彷彿させるが、それよりさらに生々しい。
『レクイエム・フォー・ドリーム』感想
思わず目を背けたくなるほど救いのない展開と、自分もドラッグによる錯覚を体験しているような映像効果、劇的で厳かで不穏な空気が漂う音楽など、ありとあらゆる方法を用いて、ドラッグの恐ろしさを観る側に訴えかけてくる。「薬物ダメ」と言われるよりも、『レクイエム・フォー・ドリーム』を見る方が何十倍も効果がありそう。衝撃のラストスパートからは目が離せない。「レクイエムフォードリーム=夢への鎮魂歌」、まさにぴったりのタイトル。